ピオニウォーク東松山にシネコン増築は難しい?

東松山市から映画館の火が消えて早5〜6年経ちますが
ピオニウォーク東松山には残念ながらシネコンは出来ませんでした。


そこでピオニウォーク東松山に後からでもシネコンを設置することは可能なのか?
という疑問に答えるべく色々調べてみました。


まず出てくるのが用途区域という壁です。
日本では高度成長期に乱開発が問題視され、法律の制定により
「用途区域」によってその土地に建てられるものを色分けしています。


まず、開発が認められる「市街化区域」と、
原則として開発してはならない「市街化調整区域」に大別出来ます。


市街化区域は誰でも家を建てたり住んだり出来る場所で、
市街化調整区域は住んだり建物を建てることが制限されており、
分かり易い例では東武東上線の高坂駅〜東松山駅間の
田園地帯が広がっている場所は市街化調整区域なので
開発されていないというわけです。


さて逆に市街化区域の中では、商業地域や第二種住居地域、工業地域など
指定された場所によって建てられるものが変わってきます。


http://www.city.saitama.jp/www/contents/1218761582082/simple/080825155217_1.JPG
さいたま市のホームページより)


上のURL先によると、シネコン(200平方m以上の映画館)が建てられるのは
商業地域、準工業地域の2つの指定場所のみです。


ピオニウォーク東松山のモール棟のある場所は、都市機構(UR)が開発中の
東松山都市計画事業高坂駅東口第二特定土地区画整理事業
という開発区域のセンター地区として位置づけられている場所で、
大型店が作りやすいように近接商業区域に指定されていた土地を
ピオニウォーク東松山の開発・運営事業者であるユニーが購入した土地です。
またケーズデンキ棟のある場所は、国道沿いが準住居区域、
その他は第二種住居地域です。
(いずれもURのサイトより)
ですので、どちらも小さな映画館しか建てられないことになります。


つまり現状ではピオニウォーク東松山シネコンを作ることは
残念ながら、事実上不可能ということになります・・・。


ここで疑問。
用途区域を変えられないの?という疑問ですが、
用途区域を指定するのは基本的に市町村であり、
東松山市シネコンを誘致したいと考えるのなら
商業区域や準工業区域に変更することにより
可能になるのではないかと思われます。
(ユニーがシネコンを設置する気があるかどうかはまた別問題として)


シネコン業界不振の今、シネコンの新設となると
集客力の強い大型ショッピングセンターに併設するしか
採算を取ることが出来なくなっているので、
東松山市内にシネコンを誘致するとなるとピオニウォークの場所しかないわけで
市内に映画館を復活させたいのなら東松山市もユニーに掛け合って
動かなければならないと思います。